メニュー

甲状腺とは ~その3(甲状腺の主な検査)~

[2024.09.25]
  1. 血液検査

・甲状腺ホルモン(T3, T4):トリヨードサイロニン(T3)およびチロキシン(T4)は、甲状腺の主要なホルモンです。血中濃度を測定することで、甲状腺の機能を評価します。T4が甲状腺で主に生成され、T3はT4から変換されるため、両方のホルモンの値を確認することも重要です。

・甲状腺刺激ホルモン(TSH):下垂体から分泌されるTSHは、甲状腺の機能を調節するホルモンです。TSHの値が高い場合は甲状腺機能低下症を示し、低い場合は甲状腺機能亢進症を示すことが多いです。

・抗体検査:別の章でまとめて取り扱います。

 

  1. 画像検査

・超音波検査(エコー):超音波を使用して甲状腺の構造を画像化する検査です。甲状腺の大きさ、形、結節の有無やその性質を評価するために使用されます。また結節などが見つかった場合、その大きさや内部の性質(固体か液体か)を確認できます。

・シンチグラフィー:放射性ヨウ素やテクネチウムを使用して、甲状腺の機能を評価する核医学検査です。これにより、甲状腺がどの程度放射性物質を取り込むかを測定し、甲状腺結節の活動性を評価できます。ちょっと専門的ですが機能性結節(ホットノード)と非機能性結節(コールドノード)を区別することが可能です。

 

  1. 針生検(細胞診):甲状腺に結節が見つかった場合などに、良性か悪性を評価するために行うことがあります。細い針を用いて結節から細胞を採取し、顕微鏡で分析します。この検査は特に甲状腺癌の診断に有用です。

 

  1. その他の検査

・負荷試験:必要に応じて、甲状腺ホルモンの分泌能力をさらに詳しく調べるために、負荷試験といって薬物等投与しその反応を確かめることがあります。例えば、TRH負荷試験は、TSHの分泌反応を確認するために使用されます。

・尿中ヨウ素検査:甲状腺ホルモンの合成に必要なヨウ素の摂取量を評価するために、尿中のヨウ素濃度を測定することがあります。特に、ヨウ素欠乏や過剰の評価に有用です。

 

以上の検査は、これらの検査結果を総合的に評価することが重要です。

 

おうちのドクター総院長 竹尾浩紀

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME